どうも、サラリーマンで複業家のまつもとです。
ビジネスパーソンに人気の資格のひとつに「中小企業診断士」があります。経営コンサルタントの国家資格で、ビジネス関連知識を幅広く学ぶことができます。
この中小企業診断士という資格は、弁護士や税理士などとは異なり、独占業務がありません。だからこそかもしれませんが、資格取得後も診断士として独立はせず、会社員として過ごす人が多いのもこの資格の特徴です。独立せずとも、学んだことを活かせる場面が多いともいえるでしょう。
そんな背景のもと、ひと昔前までは、「独立診断士」なのか、「企業内診断士(組織内診断士)」なのか、という分け方をされていました。
しかしながら、複業が普及してきたなかで、「会社員でもあり診断士でもある」、いわゆる「複業診断士」も増えてきています。
私も、中小企業診断士の資格を持っているので、「複業診断士」に当たります。必ずしも「診断士っぽい」仕事だけではないので、「診断士として複業をしている」というよりは「診断士でもある自分が複業をしている」という感覚ではあるのですが、診断士資格が複業に活きているのは間違いありません。
この記事では、私の実体験も踏まえながら、「会社員でありながらも、診断士資格を活かして複業をするメリット」をテーマに説明していきます。
中小企業診断士に興味がある人、中小企業診断士の資格を持っていて活かし方に悩んでいる人、会社員を続けながら中小企業診断士としても活動したい人、とりあえず複業に興味がある人はぜひご一読ください!
- 中小企業診断士の資格が複業に活きるかどうか知りたい!
- 企業内診断士だけど複業に興味がある!
- 診断士資格を持っている会社員が複業として診断士活動するメリットを教えてほしい!
会社勤めの中小企業診断士が複業をする5つのメリットとは?
先ほども書きましたが、中小企業診断士の資格取得後も、独立はせず、会社員を続ける人が多いです。
今まで勤めてきた会社で引き続き活躍する人もいれば、資格を契機に転職する人もいます。ビジネスの幅広い知識を学ぶ資格の特性上、会社員とも相性がいいといえるでしょう。
これまで、「企業内診断士」は、会社の業務の中で、その知識を活用するのが現実的でした。ただ、今では「会社員」でありながら、「複業」で診断士として仕事ができるので、選択肢の幅が広がっています。「独立しているかどうか」ではなく、「仕事の機会を勤務先だけに限定しているか、それとも外に開いているか」の違いになってきているということです。
実際、会社員をしながら複業診断士として活動するのは、メリットがたくさんあると私自身感じています。その中でも特に感じるメリットが以下の5つです。
- 実際のビジネスを通じたスキルアップができる
- 社外の人とのつながりが格段に増える
- 給料以外の収入源ができる
- 実務従事ポイントが得られるので登録・更新に困らない
- 診断士資格は複業案件獲得のフックになる
この5つのメリットについて、順番に見ていきましょう!
実際のビジネスを通じたスキルアップができる
私自身、診断士資格を活かしながら複業をしていて感じる大きなメリットが、「診断士として複業をすることで、社外でのビジネス経験を積むことができ、実践的なスキルアップをすることができる」というものです。
中小企業診断士の資格取得にあたっては、何百時間と勉強をする必要があります。学ぶ範囲はかなり広く、仕事をしていれば役立つ場面は必ずあります。仕事によってどう役立つかはさまざまだと思いますが、企業経営理論や財務・会計、経営法務の知識などは私もよく使っています。
知識を活かせる場面に出くわすたびに思うのは、「勉強だけで終わらせないことは想像以上に大事」ということです。実践を通すことで、知識もより「使える」ものになりますし、忘れずに身に着けることができます。
複業は「学んだことを実践的に使える知識にアップグレードする」機会として、とても有効です。勤務先に限らず、社会でも複業を通じてビジネスの現場に触れ、勤務先では使わないような知識を使い、勤務先ではできない経験を積むことで、ビジネススキルもアップしていくように思います。
社外では、自分のスキルを客観視できる場面も多いです。優れている点・改善すべき点の双方が見えてくるので、その意味でも効果的なスキルアップにつながるでしょう。
診断士を目指す人は、恐らくビジネススキルの向上に貪欲なのだと思います。資格取得、会社内での活用で終わらせず、社外を含めた多くのビジネスの中で磨き上げていくのがおすすめです。
複業を通して、診断士試験で身に着けた知識を「実践的なビジネススキル」にできる!
社外の人とのつながりが格段に増える
診断士として複業をするとき、ひとりで仕事が完結することは基本的にありません。
当然ながら支援する企業の社長や社員の方々と一緒に仕事をすることになりますし、仕事の内容によっては協力会社・他の士業の先生たちと力を合わせることもあります。
そもそも、診断士は横のつながりも多いので、仕事の場面であってもなくても、診断士資格を持った人たちとはたくさんかかわりを持つでしょう。
これらのつながりの多くは、診断士として複業をしたからこそ生まれたものです。もちろん、社内のつながりも大切で、どちらが優れているということでは決してありません。
ただ、違う会社・異なる立場の人たちと、ビジネスを通じて縁を深めることで、得られるものが多いのも確かです。
実際の仕事の中で築いた信頼関係は、想像以上に強いものがあります。そんな強いつながりを広げておくのは、思いがけないところでプラスの効果を生んでくれると思います。
社外でのビジネスを通じて、今までとは種類の異なる強いつながりが得られる!
給料以外の収入源ができる
3つ目のメリットは、お金の話です。診断士として複業をすることで、勤務先からの給料以外の収入を得ることができます。
私自身、これにはいくつか意味があると思っています。
まずは、収入先を多角化することで、会社への依存度が低くなり、社内でも思い切ったチャレンジがしやすくなる、というものです。勤めている企業の文化にもよりますが、収入が会社からの給料だけの場合、勤務先での評価を気にするがあまり、新しい提案や、上司への意見がしにくいこともあるようです(私の勤め先ではこの傾向はないのですが、周りの話を聞いていると決して少なくはないようです)。
次に(私はこれがとても大切だと思っているのですが)、複業で得られる収入(報酬)によって、自分の提供している価値が測定しやすくなる、ということです。私がいわゆるプロボノ(プロによるボランティア活動)ではなく、しっかりと報酬をもらう複業をおすすめするのもこれが理由です。
複業で得られる収入の時間単価が、会社でもらう給料と比べて相対的に低い場合、もしかすると、マーケットでの価値は今の待遇と比較して低いのかもしれません。逆であれば、自分が思っている以上に市場価値が高い可能性があります。複業で得る収入は、給料だけでは見落としがちな、「自分の提供できる価値」に目を向けるいい機会になると思いますよ。
最後は、単純に収入が増える、ということです。これまでよりも家族での外食が増えたり、子どもの習い事が増えたり、好きなことにかけられるお金が増えたりと、生活に少し余裕がでて、気持ちにも余裕がでるかもしれません。気持ちに余裕ができれば、仕事のクオリティも上がりやすいですし、いい循環に持っていける可能性が高まります。
診断士としての複業を通して、給料以外の収入源をつくることで、複数のプラスの効果が見込めると思います。
給料以外の収入には、自分の提供できる価値を測ったり、仕事でチャレンジしやすくなる効果がある!
実務従事ポイントが得られるので登録・更新に困らない
中小企業診断士は、その資格試験に合格しても、すぐには診断士として登録ができません。登録するには、実務従事ポイント(診断士としての実務を行うことで得られるポイントで、1日1ポイントのイメージ)を15ポイント貯める必要があります。
それで終わりではなく、診断士として登録後も、5年ごとに診断士資格を更新するにあたって、また実務従事ポイントが求められます(5年のうちに30ポイント)。
企業に勤めている診断士にとって、これが意外に重荷になっていて、苦労して取得した資格を失効させてしまう人も少なからずいるそうです。
複業として診断士活動をすれば、実務従事ポイントの心配はなくなります。人によってはお金をかけて実務従事をしている人もいるくらいなので、報酬を得ながら実務従事ポイントを貯められるという面だけでも、診断士に複業は向いているといえるでしょう。
複業診断士なら、企業勤めであっても実務従事ポイントの心配から解放される!
診断士資格は複業案件獲得のフックになる
最後は少し毛色が違うメリットになりますが、「中小企業診断士の資格を持っていると、何も持っていない場合に比べて、複業の機会に恵まれやすい」という点を紹介しておきます。
複業を始めるにあたって、どうやって最初の仕事を獲得すればいいのかは悩みどころです。今ではマッチングプラットフォームもたくさんあるので、以前と比べて見つけやすい環境にはあると思いますが、複業する人も増えているので、「誰でも簡単に」とはいかないでしょう(↓の記事でも関連ノウハウを公開しています)。
その点、中小企業診断士の資格を持っていると、相対的に複業の仕事は見つけやすいと思います。
診断士同士の横のつながりから得られるものもあれば、診断士協会からの紹介もあるでしょう。診断士資格をきっかけに、知り合いから仕事を依頼されることもありえます。
マッチングプラットフォームから応募する場合も、スキルが資格という形になっているぶん、アピールがしやすい面もあります(もちろん、資格だけで採用されるわけではないので、個人の魅力づけは必要です)。
個人的に、会社員×診断士(複業診断士)には地方副業などは特に向いていると思っていますが、それはまた別の記事で取り上げたいと思います。
診断士資格は、複業の機会を得るための武器になる!
まとめ|会社員×中小企業診断士としての複業はおすすめです!
今回は、「会社勤めの中小企業診断士が複業をするメリットとは?」をテーマに、5つのメリットを紹介しました。
取り上げたメリットは、どれも小さいものではないです。リスクを押さえながら診断士として活動できるので、独立して診断士になる以上に、多くの人におすすめできる働き方でもあります。
もし、今回紹介したメリットのうち、どれかひとつでも惹かれるものがあれば、ぜひ診断士としての複業をおすすめします!
ちなみに、私はBRMzという若手複業診断士のコミュニティを共同運営しています。複業する仲間が欲しい、ノウハウを吸収したい、一緒にコミュニティを盛り上げたいという方は大歓迎なので、ぜひ↓の記事ものぞいてみてください。
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